水から上がったら面白いものがある、新世界が待っている。
星野仕事をしていく上で、いつも考えていることは何ですか。 水崎それについては、これまでいろんな言葉を考えてみたのですが、一番しっくりきているのは、「肺魚でありたい」という感覚です。 星野肺魚って、肺を持っている魚ですよね? 水崎そう、その肺魚。僕にはその肺魚が、「水から出られるらしいぜ」「陸にはもっと面白いことがあるらしいぜ」と言っているように思えるんです。水の先にある新世界を求めていて、陸に上がろうとしているその直前の姿だと。ダーウィンの進化論では、魚が水から上がって進化して行くでしょう?その考え方がすごく好き。そして水の中にいれば良いのに陸に上がった魚たちはすごいと思う。陸がどんな場所かも分からないのに。僕もね、今は肺魚だけれど、いずれは陸に上がりたいす。陸にあるもっと楽しいことを求めて。そして上がったからには、陸で生き抜いて、業界のセオリーを破って良い方向性に導く、目標とされる存在にならなくてはいけないと思っています。絶対に水には戻ってはいけないし、その覚悟がなければ水から上がってはいけない。肺魚は両生類ではないから実際には陸に上がることはないけれど、肺魚としての僕は、「水の先にあるもの」をこの目で見たい、陸に上がる進化を遂げたいと思っています。 星野水の先で、陸に上がってやってみたいことは? 水崎一番好きな小説を映像にしてみたいですね。大学の頃から考えていた、僕の最終目標です。そのために今は、経験を積む時期だと思っています。今は自分が創りたいものを創ることには興味がありません。それよりも、みんなが笑顔になるとか、与えられる作品は何かとか、僕らの作品の向こうにいる誰かを思って創ることに興味がありますし、面白いと思っています。まだ夢の途中、肺魚の姿ですが、早く陸に上がって「水の先にあるもの」を手に入れたいですね。 星野水の先・・・、刺激的ですね。テクイジもそろそろ陸を目指すべき時期かな。
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