共通の趣味トライアスロン

オシャレな人が体育会系だった

星野大村さんとの出会いは取材先。何度かスタッフの方とはお仕事をご一緒させていただいていたのですが、自分の感性と合うフラワーデザインに仕上げてくれて、とても助かっていました。そんなスタッフが在籍するフラワーショップのオーナーは、きっとセンスが良くてオシャレな方だろうなと思っていました。そして大村さんの取材が決まったとき、フローリストという肩書きを初めて知り興味を惹かれたんです。フラワーデザイナーでもなく、フラワーコーディネーターでもない、とてもアーティスティックな響きだなと。
大村僕も、星野さんと仕事をご一緒させていただいたスタッフからいつも「テクイジさんとの仕事が楽しい、センスがいい」と聞かされていたので、会うのを楽しみにしていました。会った瞬間、ファッションを見てスタッフの言葉に納得しました。
星野大村さんは想像とちょっと違って、自分を演出するファッションを知っていて、自分に似合うものを分かっている、見られることに慣れている人なんだなと感じました。フローリストとして世界を飛び回った経験があると知って、納得したのを覚えています。そして取材の合間に話しかけ、お互いトライアスロンが趣味だと知って意気投合。
大村驚きました。まさか星野さんのようなデザインをやる人がバリバリの体育会系で、しかもトライアスリートだったなんて。

星野 いや、僕も驚きましたけど、何となく腑に落ちたというか。トライアスリートの経営者は多いという感覚を持っているので、世界を知っている大村さんなら当然、トライアスロンの魅力にも気がついたんだろうなと。

トライスーツもクールにカッコ良く

星野 何度か仕事でお会いして、昨年は一緒にレースにも参加しましたよね。それで僕が「今度はチームトライスーツをつくって一緒に大会に出ましょう!」と持ちかけた。
大村 星野さんとはビジネスでもトライアスロンに関しても、意気投合していていたので、すごく楽しそうという想像しかできなくて、迷わずOK。お互いの会社のロゴを入れて、スポンサーを持ってるプロっぽさを出しましょうという言葉にもグッときました。絶対にカッコイイ!と。
星野 ロゴとは別にメインとなる胸部分には、テクイジデザインとスイートブロッサム双方に縁のある言葉を入れたい、ということになったんですよね。いろいろ考えた結果、テクイジデザインの社訓「Must be cool」とスイートブロッサムの社名「sweet Blossom」をかけて「Must be a Blossom」という造語を提案。
大村 いや、星野さんすごいと思いました。直訳すると「咲かねばならない」だから「ひと花咲かせようぜ!」ってことなんですと言われて、カッコ良すぎてうなずくしか選択肢がなかった。
星野 あとは、テクイジデザインのイメージカラーである赤と、スイートブロッサムさんの黒、そして桜の花と星の模様をテクスチャとして採用しました。
大村 そう、ここの両サイド!感動しましたよ。同じ模様に見えて、実は桜と星。この小技がプロだなと。

星野全身を見ても、近くで見ても、テクイジデザインとスイートブロッサムのコラボ。僕と大村さんしか着こなせない(笑)。
大村実際、このトライスーツは目立つと思いますよ。トライスーツって、黒系でシンプルなものが多い中、黒ベースで赤もシックな色合いで決して派手じゃない。すごくスタイリッシュで、今までにないデザインだと思います。それなのにスポーツの場にもフィットしているところも、さすが。
星野スポーツをするときも、観戦するときも、いつもオシャレでカッコ良くいたいと思っていますし、今までにないスポーツウェアをつくりたいという気持ちもずっと持っていました。だから今回、トライスーツのデザインは本当に楽しかった。これを着て出る、大井川港トライアスロン大会が楽しみ。いつも以上にワクワクしています。
大村何か着ただけでタイムが伸びそうで、僕も楽しみです(笑)。

トライアスロンにチャレンジし続けるワケ

尊敬する人の思考に近づきたくて同じスポーツを選択

星野ところで、大村さんがトライアスロンを始めるきっかけは何でしたか?
大村プロローグ的なきっかけは、40歳の節目にタバコをやめたことです。
星野トライアスロンをやろうと思って禁煙をしたんですか?
大村禁煙しようと思ったときは、そこまでは考えていなかったですね。ただ、自分の区切りとして禁煙したという感じです。超ヘビースモーカーだったんですが、3週間であっさり禁煙に成功。医師の指導を受けてでしたが、あまりにスッパリやめられて、周囲も驚いていました。
星野スゴイですね。そこからトライアスロンを始めるに至った経緯は?
大村3つの要素があって、最終的にトライアスロンしかないなと思った、という感じです。まず、禁煙できたのは大いに良かったのですが、禁煙成功者がよく言う「ごはんがおいしく感じられるようになった」などといったメリットがまったく感じられなくて。それに健康診断ではオールAというくらい健康には問題がなかったので、何かメリットを感じたい!

と(笑)。スポーツを始めればメリットを感じられるかもしれないと思って、思い立った次の日にもともと趣味で乗っていたロードバイクを駆って、日本平の頂上を目指したんです。でも、あの坂を登り切ることができなくて。ここを登り切るようになりたいと思ったんですよね。
星野いや、あそこはかなりキツイでしょう。結構本気でやらないと、バイクじゃ登れないような気がします。
大村そうなんですよね。で、禁煙でメリットを感じるためにロードバイクというスポーツをして日本平の坂を上り切るという目標ができたわけです。それで良かったんですけど、同じ頃に、兼ねてから尊敬していた青山フラワーマーケットの社長さんとお話する機会を得て、その方がトライアスリートだと知りました。ここで新しく、トライアスロンというスポーツの選択肢が出てきた。最初聞いたときは「クレイジーだ!」と思いましたけど、その方のフローリストとしての、また経営者としての感覚が知りたかったので、トライアスロンをやれば近づけるんじゃないかと思ったんです。

最後のひと押しは体力づくりのため

大村 星野さんは何で始めたんですか?
星野 体力づくり(笑)。
大村 えっ!それでいきなりトライアスロン?
星野 段階を踏んでですけど体力づくりがエスカレートしていった感じですね(笑)。デザインの仕事って基本デスクワークなんですが、結構疲れるんですよ。
で、やっぱり体力が無いと集中力も持たない、いいものができない。ってことで仕事のためにランニングで体力づくりを始めたんです。
大村 弟さんがトライアスリートなんですよね?
星野 はい。身近にトライアスリートがいたのに、そんな過酷なスポーツは無理だって思っていました。でも弟がちょっと兄弟のイベント的なものをやりたいってことで、3人で3種目をこなすトライアスロンのリレーに出ようと誘ってきたんです。1種目だったらできるかなと、その場のノリでOKを。
大村 それは楽しそう。
星野 楽しかったですね。でもそれはイベントとしての楽しさで、トライアスロンの楽しさや魅力を感じていたかと言えばノーです。けれどスポーツとして捉えたとき、この競技は1人で3種目やるから面白いんだと思ったんです。ランはもともとやっているし、スイムもできると分かった。じゃあ、あとはバイクを足せばいいだけだし、無理って思っていたスポーツが意外とできるんじゃないかというレベルになったわけです。
大村 僕も何かスポーツをと思っていたところに、トライアスロンと

いう選択肢ができた理由は星野さんと似ています。けれど、本格的に取り組もうと決めたのは、大きな災害があった後。災害に巻き込まれたとき、今の僕が物理的に家族を助けることができるだろうか?と、ふと考えることがあって。体力がなければ家族の元にも帰れない、体も動かないし力も出せない。精神力だって強靭でなければというようなことを考えたんですよね。それで、鉄人レースとも呼ばれるトライアスロンは、体力と精神力を鍛えるには最適だ!と。こう言うと意外と単純(笑)。
星野発想がおもしろいなぁ。僕も、ビジネスには体が資本だとランを始めましたし、理由の根本は結構みんな同じかもしれませんね。
大村でもやっぱり心が折れそうだったので、仲間とのお酒の席で「やるぜ!」と宣言して自ら退路を断ちました。こうして続いているし、日々トライアスロンのためにチャレンジしていることが楽しい。結局、好きってことですね。

トライアスロンにはビジネスのヒントがいっぱい

星野トライアスロンを始めてから、仕事で出会う経営者に、趣味といえないくらいのレベルや頻度でスポーツをしている方が、多いことを知りました。聞くところによると、トライアスリートも結構いるそうです。
大村ビジネスに通じるものがあるからでしょうね。トライアスロンはタイムマネジメント力やセルフプロデュース力など、ビジネスに必要なスキルが求められるところが似ているなと思います。けれど、ビジネスは自分たちの強みを出して勝負する、トライアスロンは苦手な種目もスキルアップして補いながら勝負する、という点は違っていて勉強になる。
星野ビジネスは得意分野ごとに仕事を分担したり、代わってもらったりできるけれど、トライアスロンはレースの途中で誰かに代わってもらうことができない。ひとりで全部やるか、分担し任せるか。この違いはすごく大きい。この思考のチェンジに、経営者はハマるんだろうなと。
大村まさに、ハマっていますね、僕。たまに「なんでこんなに

毎日朝から5キロも走ってるんだろう?クレイジーだ!」と思うときがあるんですよ(笑)。でももう、ルーティーンになっていて、仕事やプライベートで不規則になっても朝のランでリセットできる。仕事には良い影響しかありません。
星野タイムマネジメントができているんですね。僕もそうありたい!
大村あと、トライアスロンをやっていてポジティブ思考も良い方向に行っている気がします。レース中の苦しいとき「これを乗り越えればあとは何とかなる!」って叱咤するんですけど、仕事でもそう思える。もともと好きな仕事なので基本ポジティブで苦しくてもやってこられたし、これからもやっていける自信はありますけど。
星野共感できます。でも、たまにはくじけそうになる。なのに過酷な道を選びがち(笑)。
大村そうそう!チャレンジしたくなっちゃうんですよね。次のステップへ上るには今できていることより難しいことをやらないとダメだって。
星野レース中は、スポーツとして純粋な部分もビジネスに通じる部分ももちろん楽しいですけど、レースに向けてコツコツ積み上げていく過程をマネジメントしていくのも楽しくないですか?
大村楽しい、楽しい。あとレース中、アクシデントや思う通りに行かないことがあったときの対応力が試されるところとか。その影響か、仕事で緻密に計画したのにうまくいかなくて軌道修正することになっても、これもありだなと思えるようになったんです。妥協ではなく結果が伴っていなくてはダメですけど、こういう感覚を持てるようになったことで、いろいろプラスに働いている気がします。

ライフスタイルになるスポーツ

大村 ところで星野さん、レース中に心が折れそうなとき、何を考えています?
星野 本当にキツいときは、あとちょっと行けば水がかぶれる、栄養補給ができるとか……。ちょっと先にあるご褒美を糧にしていますね。
大村 あと、何も考えないっていうのもある(笑)。
星野 ありますねー。ランをやり始めたとき、練習のときなんかは、走りながらいろんなアイディアを整理していた時期があったんですけど、いつからか何も考えなくなっていたんです。
大村 僕もそうでした。最初はいろいろ考えるんですよね。でも考えなくなるときがきて、走ったり、レースしたあと、いろいろリセットできているのが結構気持ち良い。
星野 あと僕の場合、トライアスロンはビジネスの不安解消にもつながっている気がします。ビジネスで苦しいことや苦境に立たされることがあっても、トライアスロンのレースになぞらえて「これだけキツいことをやっているんだから大丈夫」というふうに考えられるようになったので。
大村 星野さんの言う通り、トライアスロンてビジネスとの共通部分が多いですよね。長期ビジョンを達成するために、途中のご褒美、つまり短期

 

ビジョンを目指しながら進むっていうところとか。途中にご褒美がないと、なかなか高いモチベーションを保ち続けてはいけないですからね。
星野これだけ共通部分が多いんだから、経営者にトライアスロンは必須スキルなんじゃないかとすら思うこともあります。まあ、あえてさらに過酷なチャレンジをプライベートでもする必要もないかなとも思いますけど(笑)。
大村 自分でもクレイジーだと思うときがありますしね。たまにですけど(笑)。でも確実に言えるのは、ライフスタイルになるスポーツだってこと。そこもトライアスロンの大きな魅力。
星野まさにそうですよね。健康に気を使うようになりましたし、栄養などに関する情報もいろいろ入ってきて、体つきも変わってきました。他のスポーツだったら、ここまでじゃなかったかもしれない。
大村トライアスロンは体が資本。自然と健康のことにア

ンテナを張るようになりますよね。僕は、年に2度3度と風邪やインフルエンザなどに罹っていましたけど、風邪すらひかなくなりました。
星野ビジネスも体が資本。健康であることがビジネスの成功に重要な要素だというのは、本当だと思います。
大村健康が損なわれると気力も落ちますしね。気力は健康あってこそ。
星野ということで、体を仕上げて、健康を損なうことなく、再来週の大井川港トライアスロン大会へ!
大村お互い、きっちり仕上げて、万全の準備をして臨みましょう!

大井川港トライアスロン大会

【race result】大村2:53(99/300)、星野2:59(130/300)

星野おつかれさまでした!いやー、やっぱり大村さん、速いですね!
大村おつかれさまでした。でも前回ご一緒したときより、差が縮まってます。速くなりましたよね!
星野バイクのスペックがアップした分、タイムも良くなったという実感があります。やっぱり道具は重要。
大村確かに。それはそうと、今日は本当に暑くて、キツかったですね。
星野鉄人たちもこたえる酷暑!今回のレースはバイクもランも周回コースで、ランではすれ違うたびにハイタッチできたのはすごくパワーが湧いたし、バイクで大村さんの姿を見つけて勇気づけられました。このトライスーツが思った以上に目立ったからすぐに見つけられました(笑)。
大村僕もすごく勇気づけられました。星野さんは、それこそ心が折れそうになったときのご褒美のひとつになっていましたよ。それにこのトライスーツ、クールな感じでほかにないカッコ良さ。ダントツで目立ってましたね。ツー

ルドフランスとかのトップアスリートたちは、スーツも道具もトータルコーディネートされていてカッコイイ。今回の僕たちはまさにその域だったんじゃない?
星野 トータルコーディネートされたカッコ良さは、強くも見えますよね。良い宣伝にもなったかな?(笑)。
大村 社名より、トライスーツのデザインが注目されたと思います。そのうちデザインのオファーがくるんじゃないですか?(笑)。トライアスロンから広がる人脈とビジネス。いいですね。
星野 トライアスリートとのつながりで、さらに経営のヒントを得られる出会いが増えたらうれしいですね。そのために、もっと速くなりたい!
大村 星野さん、これからもっと速くなりますよ。またご一緒しましょう。このトライスーツで。
星野 ぜひ。これからも、トライアスロンのトレーニングや体づくりなどいろんな情報を教えてください!「Coffee and Session」の企画に参加いただきありがとうございました。

基本的にはスポーツで使う道具にそれほどこだわりはありません。テクニックでカバーできるならそれでいい。けれど、本物を使いたいとは思っています。
トライアスロンのランとスイムは、もともと道具自体が多くないというのもありますが、道具を変えて劇的に速くなるものでもない。どちらかというとテクニックが重要なパート。でもバイクは、スペックが上がれば上がっただけ速くなる。道具のスペックがタイムに直結します。道具を変えて上達するならそこは使わなきゃ損。CEEPOのバイクは、現役のトライアスリートによって開発されたトライアスロン専用バイクなので、あたり前ですが本物、高性能。こだわるからには本物であり高性能であることは最優先事項ですが、やっぱりデザインも重要。機能美という言葉があるとおり、機能とデザインが両立していたら完璧だと思っているので、このバイクは、こだわりたい部分がすべて備わっていて、完璧だと思いました。
カッコイイものには理由があって、それはスペックの高さと無関係ではないと思います。ポルシェの速さの秘密はカッコ良さにある、カッコいいから速い。まさに機能美。僕の選んだバイクも機能美を重視した逸品だと思っています。

  • Design tekuiji DESIGN
  • Photograph Indigohearts
  • Writer writer Moki