「昔と比べ、“図面”の価値が、下がっている気がする」

ある建築家の方が発した言葉に、心を打たれました。IT化が進んで、さも簡単に描いたように見える機械的な直線の図面。手描きの頃よりも手を掛けた時間、お施主さんのことを考えながら作り上げていく思い、といったようなものを感じにくくなっている気がしました。手書きの頃と変わっていない設計者やデザイナーの思いを、図面の価値を、どうやったら伝えられるだろうか? そう考えることからスタートしたプロダクトが、「プレミアム・プレゼンテーションⓇ」です。
その過程で、IT化しても手描きの図面を変わらず大切に扱っている自分や、設計者・デザイナーの姿を思い浮かべました。そして頭に浮かんだのが風呂敷。贈り物を風呂敷で大切に包み、丁寧に解いて相手に渡す。贈る相手や贈り物に込めた思いが、その一連の所作から伝わっていると感じました。だからこそ贈られた側も、相手の思いや贈り物に感謝し、大切だと感じてくれるのだと。厳かで大切なものを扱う儀式のような所作や概念を取り入れることで、図面に込められた思いや価値を心の奥底からクライアントに伝えてくれると思いました。
こうして生まれた「プレミアム・プレゼンテーションⓇ」は、「difott」のブランドコンセプトそのもの。この “意味のある形”が、設計者・デザイナーの思いを伝え、価値が高まると信じて……みんなが笑顔になるアイテムとして社会貢献にもつながれば、うれしいですね。

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