必要なのはタイミングを逃さない瞬発力
好きなことしか仕事にできない。好きだから情熱を傾けられる。
星野 栗田さんはいつからこの業界に?
栗田 ファッションに興味を持ち始めたのは高校生の頃。バンドをやっていて、ロック、パンクから始まって、ロカビリーに移行して、ファッションの傾向も変わって行きました。そうしてはまったのが古着。大阪のアメリカ村などにはよく行きました。ヴィンテージデニムなどを扱うアメカジの古着屋さんに勤めだして、アメリカの買い付けに同行させてもらっていくうちに、独立心が沸いてきて、2年半後くらいには独立していました。
星野 早い! ということは、ハタチくらいですでに独立していたんですか?!
栗田 22歳のときです。今42歳なので、もう20年経っていますね。今聞かれて自分でも少しビックリしました(笑)。
星野 栗田さんと僕は同じ歳なんですよね。僕はまだ独立して12年ですから、大先輩。20年続けるというだけでもすごいなと思うのに、何店舗も展開するまでになっていること
に、尊敬の念を抱きます。成功の秘訣を教えて下さい。
栗田 秘訣は、ないですね(笑)。一緒に店を辞めた相方と、フリーマーケットで古着を売って資金を稼いでからのスタートですし、自分が好きなこと、興味があることをチョイスしていったから今がある、という感じです。好きなことしか仕事にできないんでしょうね。情熱を傾けられない。
星野 その感覚、僕も同じです。何か、このままでいいんだと言われた気がします。十分参考になりました(笑)。
考えすぎて動けないより、動いた失敗を生かした方がいい。
星野 最初はアメカジショップから始めたんですか?
栗田 当時、リーバイス501XXとか、ヴィンテージデニムが流行っていたので、そういうアイテムを中心にアメリカで古着を買い付けて販売していました。
星野 それが今のモードが入った感じに方向転換したのはいつ頃ですか?
栗田 2〜3年後くらいです。オープン当初もヴィンテージデニムと新品の服をミックスして買い付けてきていました。けれど、100%アメリカの買い付けで商品構成をしていて、国内のブランドや展示会で買い付けるなどはしていなかったんです。プライベートブラン